5月!大切なのは①UVカット❷代謝アップ③丁寧なダブル洗顔❹美白コスメ

5月を迎え、紫外線はその勢いを増し、ピークを迎えつつあります。冬の間に目立たなかった肌のメラニン色素も、この時期の活発な代謝とともに表面化し、シミとして気になるようになることがあります。今回は、既に沈着してしまったメラニン色素に対して、美白効果が期待できるコスメの選び方と、適切なスキンケアについて考察します。

これまでにも何度かお話しておりますように、後天的に生じたシミ(肝斑を含む)は、適切なケアを行うことで改善が見込めます。その期間には個人差がありますが、ご自身の肌の状態を理解し、正しいお手入れを継続することで、多くの場合、満足のいく結果が得られるでしょう。

まず、日本の化粧品における美白成分について確認しましょう。美白成分とは、メラニンの生成を抑制する効果を持つ成分であり、現在、厚生労働省がその効果を認可している成分は9種類存在します。

  1. アルブチン: コケモモなどに含まれ、メラニンの生成を抑制します。
  2. エラグ酸: ペルー原産のタラという植物から抽出され、メラニンの生成を抑える働きがあります。
  3. ルシノール: 北欧のモミの木の成分をヒントに開発された化合物です。
  4. ビタミンC誘導体: ビタミンCを安定化させ、肌への吸収を高めた成分です。
  5. プラセンタエキス: 胎盤から抽出されるエキスで、細胞を活性化し、メラニンの代謝を促進するとされています。
  6. カモミラET: メラニンの生成を促すエンドセリンという物質の働きを抑制します。
  7. t-AMCHA(トラネキサム酸セチルヘキサデシルアミド): 大豆や卵黄由来のリン脂質で、メラニン色素生成誘導因子を抑制すると考えられています。
  8. トラネキサム酸: 主に止血剤や抗炎症剤として用いられますが、メラニンの生成を抑える効果も認められています。
  9. リノール酸S: チロシナーゼ酵素の分解を促進するとされています。

これらの成分が、国によって効果が認められた美白成分となりますが、その他にも、植物由来の成分や、抗酸化作用を持つ成分などが美白をサポートする目的で使用されています。また、効果が高い反面、使用上の注意が必要な成分としてハイドロキノンが挙げられます。使用する際は、製品の指示をしっかりと確認することが重要です。

しかしながら、これらの美白成分を配合したコスメを使用すれば、必ずしもシミが解消されるわけではありません。新しい製品や成分に期待する気持ちは理解できますが、シミの改善には、焦らずに、根気強く正しいお手入れを続けることが不可欠です。集中的に一点をケアするような方法は、肌への負担となる可能性がありますので避けるべきでしょう。

シミを改善するための重要なポイントは3つあります。これらは最低限守るように心がけてください。

  1. 徹底的な紫外線防止: 一年を通して行うべきですが、特に5月から夏にかけては、朝起きてから夜眠るまで、常に紫外線対策を意識してください。室内にいるからといって油断せず、日焼け止めを使用するなど、万全の対策を行いましょう。
  2. 身体全体の代謝促進: 体温を意識的に上げ、冷えを改善することで、メラニンの代謝を促します。適度な運動や入浴などを習慣に取り入れると良いでしょう。
  3. 正しいお手入れ: 夜のスキンケアは、日中の肌のダメージを修復し、美白効果を高めるために最も重要です。メイクをしていない日も、必ず優しいクレンジングを使用し、肌の汚れを丁寧に落としましょう。クレンジング剤を肌に馴染ませる時間は、製品の指示に従い、適切に行います。その後、洗顔料を丁寧に泡立て、肌を優しく包み込むように洗い、しっかりとすすぎます。このダブル洗顔を毎日欠かさず行うことが、美白コスメの効果を引き出すための基本となります。

美白コスメは、肌が正常な状態であれば、その効果を発揮しやすくなります。しかし、ご自身では気づかない肌のトラブルを抱えている可能性もあります。そのため、信頼できる専門家のアドバイスを受けながらコスメを選ぶことが、美白効果を最大限に引き出すための重要なポイントと言えるでしょう。

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